その時だった。暴走トラックが学校へ突っ込んで来て、劉は死んだ。
『な……どうして……
嘘でしょう……劉先生……
…豪快…先生ッ………
うわあああああああ!!!!』
脇野は劉の亡骸を抱きしめてむせび泣いた。
『先生…』
『!?劉先生…まだ息が……』
『脇野先生、俺貴方守護達成……非常嬉……』
『……先生ッ、喋らないで…いいからッ!』
『俺……貴方……好……』
『先生…先生…?』
劉はとうとう返事をしなくなった。脇野は必死に劉の亡骸を揺さぶる……
『……ッッ…だからッ……何言ってるか……わからないですってばっ……』
必死に笑おうとするその顔は涙に濡れていた。
『劉先生、教えて下さいよ、なんて言ったんですか……
答えてよ……先生ッ………
先生………ッッ!!』
そこへ近寄って来たのは……
『死とはすべての生き物に等しく訪れる……
等しいとは、イコールということ……
そう……これは数学です。』
『…あなたは……』
『4949(シクシク)泣いて、8888(ハハハハ)と笑う。4×9=36 8×8=64ですべての和が100になるんだ……
人生を100とすると悲しいことは36、嬉しいことは64……倍近くある
どんなに号泣 (5×9=45) しても半分以下
人生泣き笑いで100なんですよ……脇野先生…』
『堀人志先生……ッッ!!!』
どうなってしまうのか。
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